『ブルーロック』をネタバレなしで紹介！

原作者は金城宗幸（作画：ノ村優介）。
累計発行部数は4000万部を突破^*1。

代表作には『神さまの言うとおり』やテレビドラマ化された『僕たちがやりました』などが挙げられます。

日本はなぜＷ杯で優勝できないのか。自身の強い思いから企画が始まり、ストライカーだけに焦点を当てるという新しさやバトル漫画のような演出を混ぜ込むことで読者にささる作品を作ろうと考えられたそう^*2。

2022年にはアニメとサッカーＷ杯カタール大会が重なったことから知名度が急上昇。

日本代表の活躍を称えながらもあと一歩届かなかったことで「ブルーロックが必要なのでは？」と作中の話とリンクさせた意見が多く見られました^*3。

青い監獄（BLUELOCK）プロジェクト始動――

ベスト16を超えられないサッカー日本代表がＷ杯で優勝するためには革命的なストライカーの存在が必要。自分のゴールを何よりの喜びとしその瞬間のためだけに生きる。

18歳以下のFWの中から299人を蹴落として頂点に立つたった一人のエゴイストを誕生させる、今までにはない型破りのサッカーアニメです。

FWフォワードとは最前線でゴールを狙うポジション。それが全員ともなると戦術なんてものは付け焼き刃でしかなく「相手よりも多く点を取る」という部分にさえ着目すればいい。つまり、難しいルールを覚える必要がないため、誰でも簡単に楽しめる内容になっています。

新しい自分を受け入れて変わっていく――

次世代を担う若き才能がひしめくなかで、まだ何者でもない主人公が天才たちに食らいつきながらさらなるステージへ駆け上がっていくストーリー。

自分だけの武器の自覚や可能性への挑戦。成長する速度が著しくどうやって存在を示すのか、周りを凌駕していくのかというところに注目して観てほしい。

本作はそんなキャラクターの成長描写に磨きがかかっており、上達するまでの経緯、経験や自己分析による気付きの部分が理にかなっているので納得ができます。

また、フィールド上での動きを主人公の思考として説明してくれることで行動の意図や状況の把握がとても理解しやすくなっています。

得点こそがストライカーの存在価値――

自分の限界を超えなければここでは生き残れない。思考を張り巡らせ、感覚を研ぎ澄まし、一つ上の次元に至る「進化」と「覚醒」の瞬間が一番の見どころ。

勝利で味わう快感、未知に対する高揚、顔つきや台詞に表れるくらいに剥き出しになったエゴの衝突には、バトルものにも引けを取らない熱さを感じます。

そして、スポーツ系において重要な基準になるのが再現可能かどうかでしょう。人並み外れたビッグプレーが散見されますが、必ずしも現実にできないとも限りません。

もしかしたらできるかもしれない技の見映えと対戦に次ぐ対戦でヒートアップし続ける展開に、飽きることなく観続けられると思います。